カテゴリ「エピソード」に属する投稿[7件]
カルマプレッサーとの語らい:「恵まれていることは罪か」
ある出来事を反芻しながら、ジェシアはカルマプレッサーが淹れた紅茶を飲みつつ悲しげに思い悩んでいた。
「災害の中で皆が困ってるのに、私だけ普通に生活できてるのってズルいのかな…」と、誰にともなくこぼすジェシア。
カルマプレッサーは少し間を空けてから、「現在で苦を負う者は過去に楽を謳歌しまた未来で楽を得、現在楽を得る者は過去で苦を負いその未来にあたる現在で楽を勝ち取っている。そう世の中は仕組まれている。」と少し神妙な様子で語り、やがて普段通りの大袈裟な造作で「というのはどこかで聞いた話の受け売りですが。」とおどけた様に肩をすくめて見せる。
「少なくとも今のあなたからそういった類のカルマの香りはいたしませんよ。今恵まれていらっしゃるのは相応の境遇と判断して良い、ということはワタクシが保証させていただきます。」
ジェシアは自分が放り投げた言葉に向けてまさか真面目に返答されるとは思っておらず、「だからこそ、一週間後の貴女の大罪をがどのような内容なのか待ち遠しくてしかたがないんですがね。」とそれまでの言葉を台無しにしそうな発言を嬉々とした様子でされたことに対して「もう!」と呆れたリアクションをしつつも、不思議とその表情は明るく心は軽く変化していたのだった。畳む
#羯磨催促人
ある出来事を反芻しながら、ジェシアはカルマプレッサーが淹れた紅茶を飲みつつ悲しげに思い悩んでいた。
「災害の中で皆が困ってるのに、私だけ普通に生活できてるのってズルいのかな…」と、誰にともなくこぼすジェシア。
カルマプレッサーは少し間を空けてから、「現在で苦を負う者は過去に楽を謳歌しまた未来で楽を得、現在楽を得る者は過去で苦を負いその未来にあたる現在で楽を勝ち取っている。そう世の中は仕組まれている。」と少し神妙な様子で語り、やがて普段通りの大袈裟な造作で「というのはどこかで聞いた話の受け売りですが。」とおどけた様に肩をすくめて見せる。
「少なくとも今のあなたからそういった類のカルマの香りはいたしませんよ。今恵まれていらっしゃるのは相応の境遇と判断して良い、ということはワタクシが保証させていただきます。」
ジェシアは自分が放り投げた言葉に向けてまさか真面目に返答されるとは思っておらず、「だからこそ、一週間後の貴女の大罪をがどのような内容なのか待ち遠しくてしかたがないんですがね。」とそれまでの言葉を台無しにしそうな発言を嬉々とした様子でされたことに対して「もう!」と呆れたリアクションをしつつも、不思議とその表情は明るく心は軽く変化していたのだった。畳む
#羯磨催促人
偸盗の代償
カルマプレッサーによる衝撃的な行動の後、少女の機転によって事態は穏便におさまったかのように思えた。
しかし、その次の瞬間パンさくとしろだまはフローリングにスポットライトが当たっているだけの様な場所に立っていた。
そして目の前にはカルマプレッサーが怪しい笑みを浮かべている。
「先程枕を盗んだでしょう?」カルマプレッサーはそう言った。
微かな心当たりと、つい先程の行動からこの男が自分達に慈悲の無い制裁を下すことを容易に想像できた二人は逃げ出そうと振り返ったが、その先にもカルマプレッサーが立ちすくんでいた。
そしてカルマプレッサーが制裁の合図となる言葉を言い放った瞬間、二人の意識は暗転した。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
カルマプレッサーによる衝撃的な行動の後、少女の機転によって事態は穏便におさまったかのように思えた。
しかし、その次の瞬間パンさくとしろだまはフローリングにスポットライトが当たっているだけの様な場所に立っていた。
そして目の前にはカルマプレッサーが怪しい笑みを浮かべている。
「先程枕を盗んだでしょう?」カルマプレッサーはそう言った。
微かな心当たりと、つい先程の行動からこの男が自分達に慈悲の無い制裁を下すことを容易に想像できた二人は逃げ出そうと振り返ったが、その先にもカルマプレッサーが立ちすくんでいた。
そしてカルマプレッサーが制裁の合図となる言葉を言い放った瞬間、二人の意識は暗転した。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
自分専用の枕探し
成り行きを見守る最中、パンさくとしろだまは商品の保管庫らしき場所で枕を見つけた。
丁度二人の目線の先が枕の在庫の棚だったのだ。
エル52号から「自分専用の枕を見つけてくるように」と言われていたことを思い出し、身動きできないので手に入れられるわけがないと思いながらも「どちらがどんな柄の枕を使うか」と冗談半分で話し合っていた。
すると二人の視界が滲み、気付くと該当の枕が忽然と消えていた。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
成り行きを見守る最中、パンさくとしろだまは商品の保管庫らしき場所で枕を見つけた。
丁度二人の目線の先が枕の在庫の棚だったのだ。
エル52号から「自分専用の枕を見つけてくるように」と言われていたことを思い出し、身動きできないので手に入れられるわけがないと思いながらも「どちらがどんな柄の枕を使うか」と冗談半分で話し合っていた。
すると二人の視界が滲み、気付くと該当の枕が忽然と消えていた。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
水色のカーディガン
二つ目の部屋で、パンさくとしろだまはジェシアという名前の少女が着る水色のカーディガンの柄になってしまっていた。
そのカーディガンは少女のお気に入りらしく、常に着用されていたため二人は少女の目線で物事を観測できた。
「羯磨催促人」と名乗る不気味な男の登場による身の毛のよだつような出来事や、他にも困難な試練が身に降りかかる中で、少女が誠実に勇気を振り絞って立ち向かう時はいつもカーディガンの裾が固く握られていたのだった。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
二つ目の部屋で、パンさくとしろだまはジェシアという名前の少女が着る水色のカーディガンの柄になってしまっていた。
そのカーディガンは少女のお気に入りらしく、常に着用されていたため二人は少女の目線で物事を観測できた。
「羯磨催促人」と名乗る不気味な男の登場による身の毛のよだつような出来事や、他にも困難な試練が身に降りかかる中で、少女が誠実に勇気を振り絞って立ち向かう時はいつもカーディガンの裾が固く握られていたのだった。
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#羯磨催促人
光る部屋
リビングの開いた床から落ちて辿り着いたのは壁中に災害を表す蛍光画が描かれ、その一角にポツンと旧式の電話が置かれた部屋。
突然電話が鳴り、パンさくが意を決してそれに応えるとノイズまじりの声が聞こえてきた。
少しの会話の後、「彼女をよろしく頼むよ」という言葉と共にパンさくとしろだまは水に沈むビルの絵に吸い寄せられ、壁にぶつかりそうになった瞬間姿を消してしまった。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
リビングの開いた床から落ちて辿り着いたのは壁中に災害を表す蛍光画が描かれ、その一角にポツンと旧式の電話が置かれた部屋。
突然電話が鳴り、パンさくが意を決してそれに応えるとノイズまじりの声が聞こえてきた。
少しの会話の後、「彼女をよろしく頼むよ」という言葉と共にパンさくとしろだまは水に沈むビルの絵に吸い寄せられ、壁にぶつかりそうになった瞬間姿を消してしまった。
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#羯磨催促人
『羯磨催促人』の部屋
リビングで見つけた頭と持ち手がバラバラになっていた槌のパーツを元の状態に組み合わせ、それを使用して叩く動作をすると床が落とし穴の様に開いた。
落ちた先には『羯磨催促人』の部屋があった。
#パグサイクスへようこそ
#羯磨催促人
リビングで見つけた頭と持ち手がバラバラになっていた槌のパーツを元の状態に組み合わせ、それを使用して叩く動作をすると床が落とし穴の様に開いた。
落ちた先には『羯磨催促人』の部屋があった。
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#羯磨催促人
ジェシアはカルマプレッサーが様々な人物と会いながら人の心を感じ取れることを仕事に活かしていたということを知り、彼の作った夕飯を口にしつつ「今までに完璧な人生を送り続けている人と会ったことはあるの?」と疑問を投げかけた。
するとカルマプレッサーは、「カルマのことにしか携わらないので、世界の幸不幸の仕組みは知ろうとも思いません。興味が無いのです。」と言い放つ。
投げやりな回答にジェシアは少しムッとして何かを言い返そうとしたが、カルマプレッサーは間髪入れず言葉を続けた。
「ですが、色々な人間を見てきたものの、いわゆる人の言う美貌・富・名声・健康といったわかりやすい幸福を全て兼ね備えた人物には未だ出会ったことはありませんね。」
その発言にジェシアは食べ終わった食事の皿を脇に移動させて少し身を乗り出す。
「実際には存在したのかもしれませんが、不可視の部分…心の内では満足がいっていなかったのかもしれません。きっとそのせいで大して幸福そうだとは思えなかったのでしょう。」
その言葉にジェシアは理解し難いといった様子で訝しげな表情を浮かべたが、カルマプレッサーは構わず更に言葉を続ける。
「要は、本人の感じる幸福度を加味すれば、いかに外面が恵まれていたとしても他の人々と大して人生に対する評価点数は変わりないのではないか?とワタクシは推測いたしますね。いくら実利や外面的に恵まれていたとしても敬遠され信頼できる存在がいなければ孤独感を加速させるだけでしょう。」
その発言に「的外れではない」と考え直し、ジェシアは思わず迫り出していた身を少し引いて姿勢を正した。
「幸福とは当人の心次第ですし、死後には何も持ち込むことはできませんし。つまり、人生の質とは死を迎える瞬間をどれ程納得した状態で迎えることができるか、が全てなのではないでしょうかね。」
カルマプレッサーは語りながらすっかり自分のゾーンに入った様子で目線は記憶を引き出すようにぼんやりと空を捉えていたが、まだ話には続きがありそうだとジェシアは何も言わず次の言葉を待ち続ける。
「仮に満たされずに終わったとしても、自らが残したものが後に残る大切な存在を幸福にしたり、知らぬ場所で実は願望が成就できていたりするかもしれませんし。何より…」
そこで一旦言葉を区切るとカルマプレッサーはそっと目線をジェシアに移した。
「そういう方々は生まれ変わった先の人生で、しっかりと納得のいく幸福を掴んでいらっしゃっている可能性もあるでしょう。」
「そのための輪廻転生です。」と言葉を添え、紅茶を啜りながらカルマプレッサーが満足げに目を細めた。
その視線の先で、ジェシアは自分の手元に視線を落としながら先立った父親を思い浮かべていたが、カルマプレッサーが「まぁ、誰も彼もが上手に生きてしまうとワタクシの楽しみが減ってしまうので、嫌なんですけどね。」と、先ほどまでとは打って変わったいつも通りのパフォーマーモードのテンションで沈みかけた空気にまたいつも通りの温度感を取り戻す。
「結局あなたはそれなのね。」
ジェシアは呆れた様子でため息をついて項垂れるようなモーションをとったが、隠した表情を緩めると聞き取れないほどの小さな声で「ありがとう。」と呟いた。畳む
#羯磨催促人